 | | かかわり合いから生まれた人間回復のドキュメント 『自分が好きになっていく』
監修・写真:高塚 人志/文・インタビュー:五木田勉 発行所:アリス館
鳥取県立赤碕高等学校で始まった「レク授業」。 この授業では、高校生が保育園児や高齢者など異年齢の人たちと1対1で、しかも継続的に何回も交流します。 「めんどくさい」「子どもは好きじゃない」…。そんな声もありました。 しかし授業を重ねる中で、「人と関わる」ことを知った高校生たちには、明らかな変化が見られたのです。
鳥取県の小さな町から発信されたこの教育は、今、全国に大きな波紋を投げかけようとしてます。
【高校生たちのインタビューから】

手を合わしてくれるのを見て、そこまでありがたく思ってくれている、とびっくりしました。 山田さんは、ほとんど耳が聞こえないみたいで、施設の方の説明もわかっていないようでした。助けを求めてもダメだから、自分でやるしかないと思って、ジェスチャーを使いながらできるだけ話しかけました。最近、あきらめずに声をかければ、誰とでも仲良くなれるって思うようになったかな…。

こんなにちっちゃい子をだっこしたのは初めてだから、「落としたらいけん」って緊張して。最初は泣かれて、仕方がないのでお母さんにお願いしました。もう一度、抱かせてもらったら泣きやんでくれて、うれしかったなぁ。 「こんなに小さいのに生きとる」って思いました。それから、自分もこんなに小さい頃があったのかな、って。

現在、高齢者施設で働いています。利用者さんや、入居者さんとコミュニケーションをとるとき、赤碕高校で学んだことが役立ってると感じることがあります。 最近、だんだん自分のことがわかってきた気がします。人と話すのが好きなんだな、って。とにかく楽しいし、不思議と相手からも感謝してもらえるんです。

親や友達から「表情が変わった」と言われます。前は、きつい顔をしていたからなぁ。今は余裕を持てるし、相手のことを考えて話せるようになった。前は何も考えずにしゃべって、相手を傷つけたこともありました。 クラスにも豊かさがでてきた。男女の仲がいいし、目つきがやわらかくなってきた。
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